職務発明




職務発明とは


最近、企業で発明をした人が退職した後に、勤めていた企業を訴えるケースが増えています。
中村修二さんの青色発光ダイオードの製造方法に関する特許の事件は、話題になりましたね。

企業の従業員が発明をした場合に、この発明が職務発明に該当する場合は、その従業員は、企業に特許を受ける権利を譲渡するかわりに、相当の対価を請求する権利があります。
職務発明というのは、平成16年6月4日法律第79号(特許法第35条 職務発明制度) により、以下のように定められています。

1. 使用者、法人、国又は地方公共団体(以下「使用者等」という。)は、従業者、法人の役員、国家公務員又は地方公務員(以下「従業者等」という。)がその性質上当該使用者等の業務範囲に属し、かつ、その発明をするに至つた行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明(以下「職務発明」という。)について特許を受けたとき、又は職務発明について特許を受ける権利を承継した者がその発明について特許を受けたときは、その特許権について通常実施権を有する。

2. 従業者等がした発明については、その発明が職務発明である場合を除き、あらかじめ使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ又は使用者等のため専用実施権を設定することを定めた契約、勤務規則その他の定めの条項は、無効とする。

3. 従業者等は、契約、勤務規則その他の定めにより、職務発明について使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ、又は使用者等のため専用実施権を設定したときは、相当の対価の支払を受ける権利を有する。

4. 契約、勤務規則その他の定めにおいて前項の対価について定める場合には、対価を決定するための基準の策定に際して使用者等と従業者等との間で行われる協議の状況、策定された当該基準の開示の状況、対価の額の算定について行われる従業者等からの意見の聴取の状況等を考慮して、その定めたところにより対価を支払うことが不合理と認められるものであってはならない。

5. 前項の対価についての定めがない場合又はその定めたところにより対価を支払うことが同項の規定により不合理と認められる場合には、第三項の対価の額は、その発明により使用者等が受けるべき利益の額、その発明に関連して使用者等が行う負担、貢献及び従業者等の処遇その他の事情を考慮して定めなければならない。


要するに、企業において、通常、開発者がその仕事上完成させた発明は、職務発明に該当するということです。しかし、従業員がした発明といっても、例えば、半導体会社の営業部門の人(Aさん)が、半導体に関する発明をした場合、その発明は職務発明ではありません。Aさんの職務は、半導体の開発をすることではないからです。Aさんの発明は、半導体に関するものですので、会社の「業務範囲」に入るものです。ですので、「業務発明」となりますが、職務発明とはなりません。従業員が完成した業務発明について、勤め先である半導体会社は、勤務規則や契約などで、あらかじめその発明の特許を受ける権利を譲渡することを決めることはできません。

(参考)自由発明>業務発明>職務発明


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