チザイ経営社はランチェスター戦略と知的財産戦略とを融合させた「弱者の戦略」を出力。理論力と経験力と実行力で貢献します。

ランチェスター戦略について

軍事戦略とランチェスター戦略の関係

◇ランチェスター戦略は、イギリス人の航空工学エンジニアのフレデリック.W.ランチェスターが第一次世界大戦において見出した武器と兵力数と戦力との間の法則「ランチェスター法則」を基礎とし、アメリカ人の数学者B.O.クープマンが第二次世界大戦時に付加したクープマンモデルと、2人の日本人学者がクープマンモデルを統計学的に解析し付加したシェア理論「田岡・斧田シェア理論」とに基づいて故田岡信夫先生が1972年に構築した市場競争戦略理論です。

第一次世界大戦ランチェスター法則イージ◇ランチェスター戦略は、軍事理論を基礎にしていることから、その有用性を考えることなく毛嫌いする人がいます。また一昔前の理論であり、もはや通用しない時代遅れの理論であると思っておられる方もいます。

◇しかし競争の本質は今も昔も変わっていません。ランチェスター戦略は戦いの本質を軍事理論「ランチェスター法則」から学んでいますが、あくまでもビジネス上の戦い方を説く理論です。当然に今でも頼りになるビジネス競争戦略理論として使えます。知的財産戦略と極めて相性のよい理論です。

息抜きバー

◇ランチェスター戦略は、日本生まれのビジネス競争理論であり、日本の風土に合うように設計された実務体系を有しています。この実務体系は現場の汗の匂いがすると言われるほどに現場に密着した教えです。

◇ビジネス戦略論の本場は米国であり、ビジネス戦略論は米国でよく研究されています。しかし米国発の著名ビジネス戦略論は、抽象化一般化され、かつ米国基準であるので、日本の中堅中小企業には使いにくいです。

これらに対して「ランチェスター戦略」は、競い合いの本質からするシンプルな理論体系であるので、米国発のビジネス理論をも意外と簡単に取り込むことができます。米国発のビジネス理論で“使いたい”と思うものがあれば、それをランチェスター戦略に取り込むことによって、現場で使いやすい形に変えることができます。

◇このようなこともあって、ランチェスター戦略は、世に出始めた1970年代のはじめから今日に至るまで、多くの日本企業に採用され、かつ実際に成果を出しています。そして今日においても十分な利用価値を持つ現役バリバリのビジネス競争戦略理論として生き続けています。

息抜きバー

◇このようなランチェスター戦略は、知的財産とも相性がよいのです。ランチェスター戦略と知的財産戦略とは親和性が高いので、両者をうまく融合させることにより、高いシナジー効果を得ることができます。

◇特許などの知的財産権は独占排他権です。特許等を持っている企業または私人は、特許等を使って他者を排除して有利にビジネス展開しようとします。それゆえ、特許制度を問題視する意見もあります。

◇しかし世界のほとんどの国が特許制度等を採用しており、特許制度が早く整備された国の方が経済発展しています。中華人民共和国は、他国より大幅に遅れて特許制度を導入した共産主義国ですが、その後特許制度の整備に力を入れ、ごく短期間の間に世界第2の特許大国・経済大国になっています。

◇これらの事実から、知的財産制度は一国の“経済発展のエンジン”として機能していることがわかりますが、“経済発展のエンジン”機能の本質は、適正な「ビジネス上の競い合い」です。ランチェスター戦略は、経済発展のエンジンとして必要不可欠な「ビジネス上の競い合い」の場で勝つための理論です。

職場でのトークイメージ

息抜きバー

◇「ランチェスター法則」と「ランチェスター戦略」の違いは、「ランチェスター法則」は戦いの本質を解き明かした軍事法則であるのに対し、「ランチェスター戦略」はランチェスター法則をビジネスに応用したビジネス理論です。

◇ビジネス上の戦いも、軍事的戦いも、戦いの本質は普遍であり、この本質がランチェスター法則に簡潔にが解き明かされています。そこでランチェスター戦略は、ビジネス上の戦いにおける戦い方の基本理論をランチェスター法則に置いているのです。

◇ランチェスター戦略は、戦い方を軍事法則から取り入れているが、破壊と征服を目的とする戦略論ではなく、あくまでもビジネスを競い合う手段、ビジネスを進歩発展させる手段としての競争理論です。

◇ランチェスター戦略の特徴(良さ)は、その実践の仕方などについて皆でコーヒーをのみながらわいわい論議できる分かり易さにあります。ビジネス現場で誰でもが使える、現場の汗の匂いのするビジネス戦略理論、分かりやすく使いやすいビジネス戦略理論がランチェスター戦略なのです。

ランチェスター戦略の重要キーワード

強者の戦略

強者ライオン ランチェスター戦略でいう「強者」とは、貴社が所属する業界における市場シェア・トップの企業を言います。
自社よりもシェアが上位の会社であっても、その会社がシェア・トップでなければ「強者」ではありません。
また資本金・総売上高・従業員数などがトップの会社であっても、自社との競合分野において自社よりもシェアが小さい会社は「強者」ではありません。
「強者」であるか否かは、地域、客層、顧客内、販路内、商品別などの競合局面ごとで判断します。

息抜きバー

強者の戦い方の基本は、「ミート戦略」です。「ミート戦略」とは、弱者が新規に打ち出してきたビジネスのやり方や、商品・サービスの真似をすることです。
競合が新規商品で攻めてきたら、その商品と同質ないし類似の商品を販売するのです。強者は王者です。最も需要者・消費者に支持されているから王者なのです。

弱者の戦略

弱者サル ランチェスター戦略でいう「弱者」は、市場シェアがトップでないすべての会社を言います。
頂点に立つ企業以外は程度の差こそあれ、自社よりもシェア上位の企業に頭を押さえつけられており、ちょっと気を許すと、シェアを食われてしまう状態にあります。
それゆえ、ランチェスター戦略では、シェア・トップ以外のすべての会社を「弱者」として取り扱います。

息抜きバー

弱者の戦い方の基本は、「差別化戦略」です。上位企業と同じことをやっていては、より力の強い上位企業にシェアを食われてしまうからです。ライバル(競合)との違いがわかる違いをだす。これが弱者の基本戦略です。

「足下の敵」攻撃の原則

足下の敵攻撃イメージ「足下の敵」攻撃の原則とは、ビジネス上の戦いで狙うべき相手は自社よりも市場シェアが一つ下のライバル(競合)であるとする原則をいいます。自社の市場シェアを伸ばすには、自社よりもシェアが大きい会社のシェアを奪うのがいいように思えますが、そうではないのです。

ビジネス上の戦いであっても、競合全体を対象とした漠然とした戦い方は、弱者である自社の持てる力を分散させてしまいます。これでは勝てるはずの戦いも負けてしまうので、生き残る戦術、勝ち続ける戦術を考えねばなりません。

息抜きバー

それでは狙うべき相手を誰にするかが、問題となります。ランチェスター戦略ではその相手を自社よりも市場シェアが一つ下の「足下の敵」としています。

自社よりもシェア上位の「頭上の敵」と戦った場合、勝てる確率は通常50%未満です。このような大きなリスクのある戦いをしていると、そのうち滅亡してしまいます。

更に「頭上の敵」との戦いで苦戦していると、その間に「足下の敵」に自社のシェアを奪われる恐れがあります。そうなると一大事です。

これに対して、「足下の敵」との戦いにおける勝てる確率は通常50%を超えます。そして「足下の敵」と戦ってそのシェアを奪うと、自社がシェアアップした分、「足下の敵」の力が弱まるので安心できます。

また「足下の敵」と戦って自社のシェアがアップすると、「頭上の敵」との力差が縮まるので、十分に縮まった段階で「頭上の敵」に挑戦すればよいのです。

ナンバーワン主義

ナンバーワン主義イメージランチェスター戦略の重要な結論が、ナンバーワン主義です。ナンバーワンとは、二位以下を射程圏外に引き離したダントツの一位をいいます。

ビジネス上の戦いにおいては単なる一位ではなく、二位以下を射程圏外に引き離したダントツの一位であるナンバーワンを目指すべきというのがランチェスター戦略が導き出した結論です。

ここで射程圏外とは、射程圏内の外であり、射程圏内とは、競合が一社の場合や、単品での競合のときは、相手とのシェア差が3倍まで、これ以外の競合のときは、√3倍までのシェア差をいいます。

息抜きバー

シェア差が射程圏内であるときは、競合に攻められやすく、攻められると負ける恐れがあります。しかし、シェア差が射程圏外にまで広がると、競合がその会社を攻めるのを躊躇するとともに、攻められても自社が油断さえしなければ負けなくなる、というのがランチェスター戦略の結論なのです。

現実のビジネス競争における結果は、びっくりするほどに、この結論通りになっています。この事実からも、この「射程圏内」「射程圏外」理論は、競争戦略・販売戦略を立てる際に非常に役立ちます。

一点集中主義

一点集中主義イメージ一点集中主義とは、ビジネス領域や市場を、地域・顧客層・顧客内・商品別などで細分化し、重点化領域・重点化市場を定め、そこに経営資源を集中投下する原則です。弱者の戦略として有効です。

一点集中は、他を捨てることです。一点集中の仕方、絞り込み方を誤ると、大変なことになります。文字通り“一生懸命”に感性を研ぎ澄まして集中対象を選択し、それに全エネルギーを集中しなければなりません。

7つのシンボル目標値

7つの目標値イメージ7つのシンボル目標値は、クープマンモデルを統計学的に解析した田岡・斧田シェア理論から導かれた市場三大目標値と、その後付け加えられた4つの目標値からなる、販売戦略上のシェア目標値です。

・73.9%(上限目標値)、・41.7%(安全目標値)、・26.1%(下限目標値)と、・19.3%(上位目標値)、・10.9%(影響目標値)、・6.8%(存在目標値)、・2.8%(拠点目標値)と、からなります。

息抜きバー

各々の数値は、実際上の意味を持っています。例えば「41.7%」(安全目標値)は、その領域・市場でおおむね独走態勢に入ったことを意味します。これらの数値は、ランチェスター戦略上の独りよがりの数値ではありません。現実のビジネス社会においてよく妥当します。

それゆえシンボル目標値は、ライバル企業の力量を推し量るのに役立ちます。市場における自社の現在位置を知るのに役立ちます。将来の自社の経営目標・販売目標を策定するマイルストーンとして役立ちます。

なお、シェア目標値は必ずしも全国レベルで達成する必要はありません。先ずは自社が絞り込んだ狭い市場・商圏で目標値を設定し、それを達成すればよいのです。

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